平成14年9月5日

UJI 花散歩 壱拾九



泣き濡れて秋の女は――秋海棠(シュウカイドウ)

 中国からマレー半島が原産地の耐寒性多年草で皮膚病に効く薬草です。日本には、江戸時代の寛永年間に観賞用として渡来しました。湿地を好んで繁殖し、家庭でもよく栽培されます。茎の節が赤く、淡紅色の花をつけます(白い花をつける白花シュウカイドウもあります)が、枝ぶりが良いので花瓶に挿すと風情があります。夏のうちから秋遅くまで咲き続けますが、晩秋のころ、庭の石燈籠の影で静かに時雨に濡れて咲いている姿は、美しい人が濡れて泣いている姿に喩えられるそうです。きっと繊細な感じから来ているのでしょう。“泣き濡れて秋の女(おみな)は吾が幻の中にくる……”でしょうか。秋海棠(シュウカイドウ)の名は、春に咲く海棠(カイドウ)の花に似ているところからきています。雌雄異花・雌雄同株で、最初に咲くのが雄花(おばな)、遅れて咲くのが雌花(めばな)です。花言葉は「自然を愛す」です。(智泉荘周辺)












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