平成14年11月1日

UJI 花散歩 六拾六




日本の秋の風物詩を独占!?―セイタカアワダチソウ

 以前は、秋になると都市近郊の空き地や荒れ地、線路ぎわ、土手などのいたるところに群生し、すっかり日本の秋の風物詩を独占してしまったような感じのセイタカアワダチソウ。ところが、最近はひところの勢いはすっかり陰ひそめて、あまり見かけなくなりました。セイタカアワダチソウは、別名セイタカアキノキリンソウと呼ばれるキク科アキノキリンソウ属で北アメリカ原産の多年草です。日本に渡来したのは明治時代といわれ、戦後急速に全国に拡がりました。炭坑の閉山があいついだ頃に急増したことから「閉山草」と呼ばれ、鉄道沿いに北上し日本中に拡がったことから「鉄道草」とも呼ばれたそうです。和名の「背高泡立草」は、花穂が泡立つように咲くことからつけられたそうですが、調べてみると「花の咲き方が酒の発酵するときの泡立ちに似ているところからついた名」とありました。しかし、酒の発酵の泡立ちを見たことがありません。セイタカアワダチソウの名のとおり、高さ2mにも達する植物で10月頃から咲き始めます。セイタカアワダチチソウが一時増え続けた理由 は、ほかの植物の成長を抑えて繁殖するからです。そのメカニズムは、根から特殊なものを分泌し、ほかの植物の種子から芽の出るのを抑えたり、根の成長を妨げたりします。この成長抑制剤ともいえる物質は葉で作られ、土に染み込んでいきます。したがって、一度この植物が生えるとその場所を長い間独占します。それまでススキが群生していた原っぱが、あるときからセイタカアワダチソウに取って代わります。それは以上の理由なのです。これでは、日本全国の秋の風物詩はセイタカアワダチソウになってしまう、と一時危惧されました。しかし、セイタカアワダチソウも長い間その場所に生えていると、ついには自分自身もその毒に冒されてしまい、その場所から消えてしまうことになるのです。やがてセイタカアワダチソウの毒は、カビやバクテリアなどに分解されて無毒になり、しばらくするとススキなどの本来の植物が生えてくるのです。自然の叡智なのでしょうか? 一時期、花粉症の原因といわれましたが、それはぬれ衣だったそうです。花言葉は「生命力」です。(入龍宮幽斎殿 周辺)












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