平成14年11月3日

UJI 花散歩 六拾八




ひかえめでありながら凛とした気品を漂わす―アキチョウジ

 アキチョウジ(秋丁字)は、山地の木陰に生えるシソ科ヤマハッカ属の多年草ですが、あまり山奥ではなく、お寺の参道とか村人が通う山の入り口とか、人の気配のただようところに多い植物です。名前は、秋に咲くチョウジ(丁子)に似た花という意味ですが、チョウジは香辛料として著名なクローブのことで、花が釘のような形をしているから、同音の「丁」の字をあてたものです。英名のcloveも、フランス語clouも「釘」からきています。学名は、Plectranthus longitubaでlongitubaは「長い筒」という意味です。別名はキリツボとなっていますが、語源は不明と本に出ていました。キリツボは、たぶん「切壷」ではなく「桐壷」であり、ひかえめでありながら、凛とした気品を漂わせているこの花のイメージから、『源氏物語』に登場する光源氏の母君「桐壷の女御」からとったものではないでしょうか? アキチョウジの日陰に咲く紫色はいっそう艶やかです。花言葉は調べがつきませんでした。(智泉荘周辺)











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