平成14年11月26日

UJI 花散歩 九拾




夏目漱石の『三四郎』に描かれた―ヘリオトロープ

 ヘリオトロープの名は、ギリシャ語で「太陽に向かう」を意味し、太陽の動きとともに花が向きを変える、と昔の人が信じていたことからついたものです。日本では、ヘリオトロープは夏目漱石著『三四郎』の中にも出てくるように、明治の中頃には渡来し、栽培されました。和名は、「キダチルリソウ=木立瑠璃草」とか「ニオイスミレ=匂い菫」とか「コウスイソウ=香水草」といい、名前のように甘い香りが楽しめます。因みに、『三四郎』でヒロインの美禰子(みねこ)が、主人公・三四郎との別れの場面で、このヘリオトロープの香水が印象的に描かれています。欧米人は、この花の香りが好きで、ドイツでは「神の薬草」と呼ばれ、フランスでは「恋の木」といわれています。ポプリに愛用されると共にハーブとしても高い人気があります。ペルー・チリ・エクアドルが原産地でムラサキ科ヘリオトロピウム属です。花言葉は「献身的な愛」です。(智泉荘周辺)













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