平成14年12月8

UJI 花散歩 壱百弐



日本が世界で一番多種多様な品種をつくる―ハボタン

  寂しい冬の花壇にハボタン(葉牡丹)は色を添えますが、ハボタンがあることで逆に冬を感ずることが強いように思います。大きさと華やかさ、また牡丹の名のめでたさで正月の盛花や生け花や門松の材料としても使われます。ハボタンはキャベツに近縁(カリフラワー、ブロッコリー、メキャベツ、コールラビー、ケールなども同じ植物)のもので、葉を鑑賞するためにわが国で改良が進み、栽培も日本が中心になっています。ところが、ハボタンは北ヨーロッパを原産とするアブラナ科ブラシカ属です。ブラシカの属名は、古いラテン語でキャベツを意味します。江戸時代にオランダからわが国に渡来し、この時のハボタンを貝原益軒(かいばらえきけん)の『大和本草』で「おらんだ菜」、またの名を、葉を食すと味が良く、種を播いてから三年後に開花することから「三年菜」と命名されており、これが今のハボタンの改良の元祖で、そこから様々な改良がなされてきました。江戸の後期になって、庶民の間でチョットしたガーデニングブームが巻き起こりました。この頃、アサガオやギボ ウシなどを主として、あらゆる植物から葉に斑入りのものを出すことがブームメントになっていました。「新品種の改良」に熱をそそいでいたのです。ハボタンもこの波に乗り、幅広く普及されました。明治時代になって、葉の何重もの重なりが牡丹の花びらの姿に似ていることから、今日の呼び方とされているハボタン(葉牡丹)と命名されました。ヨーロッパ生まれの植物なのに、世界で一番多種多様なハボタンの品種がつくり出されているのが日本だ、というのですから面白いですね。葉の丸い東京系、葉が縮緬状の名古屋系、その中間の大阪系、葉の切れ込みの深いさんご葉系などがあります。別名「ハナキャベツ」。花言葉は「記憶に残る思い」「祝福」です。(智泉荘周辺)

※日本が世界で一番多種多様な品種をつくる―ハボタン「UJI花散歩 参百九拾五













©生長の家宇治別格本山