平成15年1月28

UJI 花散歩  壱百参拾六

侘って感じの上品さ―ベニワビスケ


 ワビスケ(侘助)というのはツバキ(椿)です。ツバキの名は、光沢(ツヤ)のある美しい葉を持つため、艶葉木(ツヤキバ)が転じたと言われています。冬のはじめの頃から春の盛りの時期まで、素朴な花姿であざやかな紅色に彩ってくれます。ツバキは古代から油をとるための大切な木でした。観賞用花木としては、室町・安土桃山時代に茶の湯・華道・作庭の発達にともなって確立しました。幕府が江戸にうつると江戸の町中に浸透します。当時から江戸椿の系統、京椿の系統、尾張椿の系統、肥後椿の系統を柱に、久留米・長崎・松江・金沢、さらにユキツバキ、ワビスケ、ウラクツバキなどの系統が加えられます。ツバキは花姿も豊麗なものが多く、中でも「ワビスケ」という品種は、花は小さく、葉も小形で、渋味のある、楚々とした、静かな、ひかえめな花姿が茶花として喜ばれています。「侘って感じの上品さ」と誰かがいったのを聞いたことがあります。ワビスケは、千利休の下僕だった侘助が、利休のために苦心して作り上げたという品種で、利休がそれを感じて、その名を以て呼んだ、 という美しい伝説も秘められています。花言葉は「静かなおもむき」「簡素」です。シロワビスケ(「UJI花散歩 壱百参拾」)も参照して下さい。(智泉荘周辺)



※閑寂を楽しむ「侘」と芸事の「数寄」―コチョウワビスケ(「UJI花散歩 壱百五拾七」)













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