平成15年2月22

UJI 花散歩  壱百五拾

春を待ち望む時期に春を告げる―ツバキ X

一重の中輪で抱咲きから
椀咲きの加茂本阿弥(かもほんなみ)

獅子咲きの大輪で荒獅子(あらじし)か
太神楽(だいかぐら)

“春を待ち望む”時期に“春を告げる”ことで、古(いにしえ)の人々から親しまれたツバキ(椿)ですが、その語源には様々な説があります。貝原益軒(かいばらえきけん)【寛永7年(1630年)〜正徳4年(1714年)】の『日本釈名』によれば、「厚葉木(あつばき)」がつまって「ツバキ」となったとあり、新井白石(あらいはくせき)【明暦3年(1657年)〜享保10年(1725年)】は『東雅』(とうが:中国の『爾雅(じが)』などにならって、物名について、その語源的解釈をした言語・文字の研究の分類体語源辞典で20巻ある)のなかで、「艶葉木(つやばき)」がつまって「ツバキ」になったと説いています。また、深津正(ふかずただし)氏は、朝鮮語でツバキのことを「冬柏(ton・baik)」といい、その音がそのまま日本に伝わって「ツバキ」になったと『植物和名語源新考』で説いています。「椿」の字にも二つの起源説があります。「椿」は日本でつくられた字であり、春に花が咲く木だから木へんに春と書いてツバキを表わす字とした説と、もう一つは、 中国にある霊木「椿(チュン)」に対する考え方を知らず知らずのうちに日本の霊木ツバキに結びつけたという説です。いずれにしろ「春をかざる花木」という人々の想いが「椿」を「ツバキ」と今日まで読ませているのでしよう。ツバキとサザンカの蕾を集めてみました。


紅色一重筒咲きの藪椿の蕾

太郎冠者(たろうかじゃ)
=有楽(うらく)の蕾

山茶花の蕾

※旧城下町として発展したところが盛ん―ツバキ「UJI花散歩 壱百参拾四
※春の木と書いて読む字は日本の国字―ツバキU「UJI花散歩 壱百四拾四
※一重咲きの京ツバキ・初雁―ツバキ V「UJI花散歩 壱百四拾七
※古い椿の白角倉―ツバキW「UJI花散歩 壱百四拾九
※春を待ち望む時期に春を告げる―ツバキ X「UJI花散歩 壱百五拾
※古くから茶花として愛好された―ツバキ Y 「UJI花散歩 壱百五拾五
※椿尽しに秋の山?!―ツバキ Z 「UJI花散歩 壱百五拾九
※藪椿に始まり藪椿に終わる―ツバキ [「UJI花散歩 壱百六拾参
※菊更紗という綺麗な名―ツバキ \「UJI花散歩 壱百七拾四
※春は曙―ツバキ ]「UJI花散歩 壱百八拾七
※紅白一対の名木―ツバキ ]T「UJI花散歩 壱百九拾壱
※いにしえよりいのち受け継ぎ―ツバキ ]U「UJI花散歩 弐百
※お止めの椿―ツバキ ]V「UJI花散歩 弐百参
※見納めの椿たち―ツバキ ]W「UJI花散歩 弐百壱拾六
※椿油―ツバキ ]X「UJI花散歩 弐百八拾壱












©生長の家宇治別格本山