平成15年3月16

UJI 花散歩  壱百六拾六

桃より白し水仙花―スイセン V


   其のにほひ桃より白し水仙花  芭蕉

 スイセン(水仙)という名前は、中国名の「水仙」=「水の精の意味」がそのまま伝わったと言われています。また、湿った土地によく育ち、水を欠くことができないから、とも言われています。ニホンスイセンは、1月から2月の雪の季節に花を咲かせることから、別名「雪中花(セッチュウカ)」とも呼ばれています。スイセンは、スペイン、ポルトガル、地中海沿岸、北アフリカを産地とします。かなり古い時代にフサザキスイセンが小アジア、イランを経由シルクロードを通って中国に伝わりました。現在、日本各地に自生し、親しまれているニホンスイセンは、このフサザキスイセンが中国からさらに海を越えてもたらされたものです。平安時代末期の色紙に描かれたスイセンが日本では一番古く、この頃に渡来したと考えられています。室町時代には、スイセンが文学や絵画にも頻繁に現れ、また生け花にも用いられています。江戸時代には陶器や織物などに描かれ、桂離宮の釘かくしの文様はとりわけ有名です。ヨーロッパからラッパスイセンなど、春咲く大きな花や黄色いスイセンが日本 に入ってきたのは、明治になってからのことです。近年、日本でも外来品種が多く栽培されるようになりました。この写真のものは、「レブレット」と名づけられています。(智泉荘周辺)




※春にさきがけて清楚で香しい花―スイセン 「UJI花散歩 壱百弐拾九
※シャネル5番はスイセンの香り―スイセン U 「UJI花散歩 壱百六拾五
※呪い―スイセン W 「UJI花散歩 壱百七拾七
※水辺の仙人  − スイセンX 「UJI花散歩 参百九拾四













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