平成15年4月27

UJI 花散歩  弐百壱拾

風鐸に似た花―ホウチャクソウ

 ホウチャクソウ(宝鐸草)のホウチャクはホウタク(宝鐸)のことです。宝鐸(ほうたく)というのは、お寺の建物(五重塔など)の軒先に下がっている大型の風鈴(風鐸)のことです。それに花が似ていることから、ホウタクが訛ってホウチャクとなり、ホウチャクソウの名がついています。漢名は淡竹花(ハチクカ)といい、葉の形を淡竹という竹の葉に見立てて名づけられました。花は、アマドコロ(甘野老)やナルコユリ(鳴子百合)に似たものがつきます。アマドコロの新芽10pほどの時に、甘みのある山菜としてよく食べますが、このホウチャクソウは有毒です。新芽の頃は区別がつきにくいので、山での新芽を摘むときは、よほど注意しなければなりません。薄暗い宇治別格本山の林の中で静かに佇んでいたホウチャクソウは、上品な風情を醸し出し、すっきりした草姿で好感がもてました。「狐の提灯」という怪しげな別名が、気の毒になるようなおとなしい花です。

狐の提灯古みち失せて咲きにけり  水原秋櫻子

                            (宇治別格本山の林の中)


※「UJI花散歩 弐百壱拾八」肌に潤いと艶―アマドコロ
※「UJI花散歩 弐百六拾壱」小林一茶が愛飲―ナルコユリ












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