平成15年5月1

UJI 花散歩  弐百壱拾七

百獣の王の獅子座に坐る大日如来への供花―ボタン

 牡丹(ボタン)ほど豪華艶麗な花は他に類を見ません。中国では牡丹の大輪の花は、百花の王と賞されます。幸福と繁栄のシンボルとされ、家庭で牡丹を飾って春を迎えます。日本には平安朝の頃渡来して、当初、富貴草(ふうきそう)と呼ばれて珍重されました。茶花としては、格のある花なので花入れも青磁、胡銅など格調の高いものを選び、花だけを入れるのだそうです。しかし、竹の花入れにもよく映え、時には古木を一本添えることにより、風趣もいちだんと引き立つのだそうです。大輪の花なので蕾のうちが使われます。百獣の王の獅子座に坐る大日如来への供花として、唐の都では多くの寺の庭で植えられました。仏教では「花は法身(ほっしん)の説法」といい、御仏が無言で説くいのちの教えといいます。綺麗に咲いた花もいずれは散ります。しかし、咲くときには精一杯、美しい花を咲かせようとします。人もまた、老・死は避けられないものです。だからこそ、力いっぱい、元気いっぱい、いただいた人生を美しく生きたい、と仏教ではいいます。

  牡丹散って打かさなりぬ二、三片  蕪村

 花言葉は「恥じらい」「富貴」です。(愛泉荘周辺)













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