平成15年5月3

UJI 花散歩  弐百壱拾九

肌に潤いと艶―アマドコロ



アマドコロ(甘野老)は、丘陵地帯に自生するユリ科の一年草で、可憐な白い花をつけるので観賞用にもなっています。華道の世界では、花や実がよく生けられて楽しまれています。中国では、玉竹(ぎょくちく)あるいはイズイと呼びます。アマドコロの名の由来は、根茎を食べると上品な甘味を感じるところと、根茎の形がヤマトイモ科の近似種のトコロ(オニドコロ)に良く似ていることからつけられました。この根茎は美味なばかりか、優れた薬効も持ち合わせています。洋の東西を問わず、新陳代謝を亢進させ、諸臓器の働きを活発にさせるので、老化を遅らせる妙薬として古くから利用されてきたのです。中国の古典薬草本である『神農本草経』には“久しく食べると顔のシミや黒ズミを取って、潤いと艶を出させ、身も軽くなって生き生きとして老いを知らず”と記されています。つまり、シミが消えて、肌がしっとりとしてきて、身体も若い頃のように元気になる、しかも次第に痩せてくるというのです。このアマドコロの効能は綿々と伝承され、現在にいたっています。細い柄についた筒状の花がぶらさがりますが、花の形が似ているものとして、ホウチャクソウ(宝鐸草)【「花散歩 弐百壱拾」参照】やナルコユリ(鳴子百合)があります。(智泉荘周辺)













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