平成15年6月2日

UJI 花散歩 弐百五拾九

黒という名の白い花―ニゲラ

 ニゲラがクロタネソウ(黒種草)とも呼ばれるのは、種が黒いからです。ニゲラはラテン語のniger(黒い)に因みます。学名のnigellaとは、黒いという意味で、やはり種が黒いことから名づけられたようです。とても特徴的な花と実をつけます。この球形の実の中には黒い種がいっぱい入っていて、この花の名前はここからつけられています。“ヴィーナスのほつれ髪”と細かく美しい葉をうまく表現している国もあります。また、不思議な実の形から、Devil in a bushとも呼ばれています。でも、一番ぴったりなのは、Love in a Mistでしょう。古代エジプトで栽培されていた、とのことですから、非常に歴史のある植物です。日本でも江戸時代末期には渡来していた、と言います。花びらのように見えるのは、実際は萼片で、花弁は退化しています。開花後、風船のように膨らんだ実は、ドライフラワーとなり、活用範囲の広い花です。種子には、甘いさわやかな香りの芳香成分が含まれています。ニゲラの種子は、世界中でさまざまな用途に使われてきました。インドでは香辛料に、イギリスではシラミ退治に、ドイツでは魔除けにパン生地に混ぜてたべました。しかし、種はアルカロイドを含んでおり有毒です。(智泉荘周辺)













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