平成15年7月17日

UJI 花散歩 参百七

母の益になる薬草―メハジキ

  メハジキ(目弾き)の名は、その茎を短く切って瞼(まぶた)に挟み、まぶたを閉じる勢いで、それを飛ばすといった子供の遊びからつけられた、と言います。ヤクモソウ(益母草)ともいい、方言ではツチフリ、ツチウリとも言うようです。『万葉集』では、ツチハリ(土針)で出ています。
     わがやどに生(お)ふる土針(つちはり:メハジキ)心ゆも
          想わぬ人の衣に摺らすな  作者不詳(巻7−1338)
 メハジキは、日本・台湾・朝鮮・中国などアジアに広く分布し、道端や野原などいたる所に自生しています。ヤクモソウ(益母草)という名は漢方でもよく知られていますが、「母の益になる薬草」という意味で、根・茎・花・葉・実のいずれも古くから婦人薬として使われてきました。中国の李時珍(りじちん)は『本草綱目(ほんぞうこうもく)』(1590年)のなかで「益母草(やくもそう)は、根、茎、花、葉、実、いずれも薬にして用いるものだが、手足の厥陰(けっちん:ひえのこと)、経水不順による障害を治し、目を明らかにし、精力をつけ、月経不順を調えるには種子の単用がよい。産前産後の諸病を治すときは、茎、葉を併用するとよい」とし、また「久しく服すれば子をもうけしめる」とあります。このことから中国では、子宝の薬草としても用いられていました。花言葉は「よき願い」です。(智泉荘周辺)












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