平成16年5月19日

UJI 花散歩 参百四拾八

花が大文字草に似た―ユキノシタ


 ユキノシタ(雪の下・雪の舌)の名は、冬に雪の下にあっても枯れずに残っているからだとか、雪のような花の下に葉が見え隠れするからだ、とかいわれているそうです。平地から山地まで、渓流沿いの岩場など、日陰で湿った場所に生える多年草です。また、庭の日陰の石垣や池のほとりなどにも植えられています。民俗学者の柳田国男は、ユキノシタはイケノシタのことで、イケ(井戸)の内側などの清いところに生えるからだと書いています。そう言えば、昔、医者や薬に不自由だった時代、子供用の薬草として、どこの家でもこれを井戸のまわりに植えて利用していました。しかし、子供の多い家にはこの草は育たないと言われていました。それは、子供の怪我や病気につぎつぎと採って使うので育つ間がないという意味です。それくらい利用されたものなのだそうです。日本や中国で古くから民間薬や一年中採れる山菜として人々に親しまれてきました。花は5 弁で下の 2 枚が白く大きく、上の 3枚は薄紅色で濃い赤紫の点があります。長い雄蘂もめだちます。葉にはうぶ毛が生えています。葉は精進料理などでてんぷらにされるそうです。花の形が似ているものに、秋に咲くダイモンジソウ(大文字草)【UJI 花散歩 参百参拾八】というのがあります。中国の漢名の、虎耳草(こじそう)は葉の形状が虎の耳のようであることからつけられ、また、金線草(きんせんそう)という名前もあり、紅色の糸のような細い匍匐(ほふく)枝を出すところからそう呼ばれました。(智泉荘周辺)











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