平成19年2月20日

UJI 花散歩 参百九拾参


馬が酔っ払う − アケボノアセビ




末一稲荷の前の梅林で、
全体がうっすら ピンク色になっている木を
見つけました。









なんだろうと近づいていってみると、
ピンク色のすずらんのような可憐な花が、
群集になって咲き誇っていました。







調べてみますと、
これは、ツツジ科のアセビという木でした。

アセビの花は白いのが普通で、
ピンク色の花をつけるアセビは、「アケボノアセビ」と
呼ばれます。

花も緑もまだまだ少ない早春の山で咲くこのアセビは、
梅と同様、春の訪れを告げる花として、
愛されてきました。

万葉集にも、アセビを歌った歌がたくさんあります。
(古くはアシビと呼ばれていました)

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池水に 影さえ見えて 咲きにほふ  馬酔木(アシビ)の花を 袖に扱入(こき)れな

大伴家持


大意 : 池の水に影を映して、美しく咲きにおっているアシビの花を、袖に入れましょう。


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実はこのアセビ、葉や茎にアセボトキシンという
呼吸中枢を麻痺させる有毒成分が含まれていて、
馬が食べると酒に酔ったようにふらふらになるところから、
漢字では「馬酔木」と書いてアセビと読むのだそうです。

昔は葉を煎じて、殺虫剤としても使っていたとのこと。
奈良公園の鹿もこのアセビだけは食べないそうです。

あたたかな陽の光の中で、
甘い香りを振り撒く
美しいアケボノアセビの花でした。




UJI花散歩でアセビを取り上げるのは、
今回で3回目です。
過去のUJI花散歩も一緒にお楽しみください。

スズランに似た壷型の白い花―アセビ「UJI花散歩 壱百四拾六
風情のある花房―アセビ U 「UJI花散歩 壱百五拾弐










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