私は今主人と結婚出来たことに心から感謝しています。
練成中、ずっと携帯の待ち受けに主人の写真を入れて、時々ウフッと見ていた程です。

　主人は頭がいいのか一の事を聞いたら十の事まで解るような人です。
私はといえば十の事を十聞いてもピンとこないほうです。

　怒られてもその場では何も怒られた意味が解らず、二～三日してから
「え？あんな言い方せんでもええのにー」と思うようなとても鈍い私でした。

　何回か怒られているうちに主人と話をする時はあらかじめ言葉を頭で作って
間違えないようにと頑張っていました。気楽に話していると時々突っ込まれ、
モゴモゴしたことがあり、なるべく話をしないようにしていたほどです。
そのため主人は家にいる時は一人で酒を飲みながらテレビを見ていました。

　酒といえば結婚してから仕事の関係で毎晩午前様でした。
最近は仕事も辞め、毎日が日曜日です。
土、日はテニスに出掛けるので良いのですが、出掛けない時は
朝からビール、焼酎のロックを延々と飲みます。

　あんまりひどいので娘と焼酎の紙パックに日付を書いたり、何回か紙パックに水を入れて
薄めたこともありました。何回目かに気付かれ、それはやめました。
グデングデンになることはあまりないのですが、とにかくいつ見ても飲んでいました。

　ところが四月の一般練成会から帰って四日目のことです。
近所の私の友人が遊びに来たのでお茶を出そうとしていたら、テレビを見ていた主人が
「あ、コーヒーなら俺にも一杯！」と言ったので、友人と私は
「え！！何で？あれ、そういえば今日は飲んでないの？」驚きました。

　血液検査の結果、他の数値まで上がったから医者が
「大したことはないと思うけど、何でかなぁ」と言うので、
ちょっと止めてみようかなと思ったということでした。

　それ以来、二ヶ月になろうとしていますが飲んでいません。
止めて欲しいと思っているうちはどんとん飲んでいたのに。

　「お父さんってスゴイ、決意が固い！」と家族も感心！
あの日以来我家では水分補給のためにもコーヒーやティータイムが始りました。

　私は結婚以来主人は頑固者でどうしようもないと思って、
私も意地になって家の中の力仕事やら大工の真似事やら、男のすることもしてきました。
どうせ主人に言っても「後で！」とか「気が向いたら！」とか言うし、
頼んでも気持ちよくやってくれたことがないし、私がやらねばと思ってやってきました。

　何年か前、娘に、「お父さんって頑固やけど、お母さんも負けないよ、お母さんこそ頑固やよ」
と言われ、びっくりしました。あの頑固おやじより私が頑固だった？！

　振り返ってみると私は家事があるので、主人を家の中でよくほったらかしにしてきました。
一人で酒ついで、一人でテレビ見ていました。
「文句も言わないで孤独な思いをさせてしまったなぁ、可哀そう、すまなかった」と反省です。

　最近は仕事で悩むこともなくなり、二人ともゆったりした時間が持てるようになり、
気がついてみると主人は何でも手伝ってくれるようになりました。
ゴミ出しも場所も知らなかったのに、率先して出してくれます。

　小さな菜園で採れた葉大根やチンゲン菜をテーブルに「はい、お父さんお仕事です」とポンと置くと、
きれいにゴミを落として洗い易くしてくれます。ふきの皮むきも主人です。

　幸せな日々の中で先日、ガミガミ怒られた事があった後、とても悲しくなりました。
今まではシクシクやっていましたが、その時はこういう気持ちで長くいたくないからと
「お父さん、私ね、あなたに怒られると、すっごく悲しくなるんよ、怒らんで優しく言ってくれない？」
と言ったら「別に悲しむほどのことは言ってないけどな、あぁ、わかったわかった、もう言わんよ」
と笑いながら言ってくれました。

　私としたら主人にこんなこと言うのはとても勇気の要ることでした。
ウジウジするより思い切って言ってみたら後の空気の爽やかなこと！
もっと早くから自分の気持ちを素直に言えばよかったと思いました。

　心が通じ合うってこういう事かと、たったこれだけのことですが、嬉しくてたまりませんでした。
本当の主人は優しかったんだ、私が偉そうなものの言い方をしないで、可愛らしく、言えばよかったんだ。

　練成会も参加すればするほど、神様を思えるようになり、魂が磨かれているのが解りました。
長田講師が、練成は続けて参加して下さいと言われる意味がよく解りました。

　プログラムも実に細かく、しかも皆が伸びるように作られていると思います。
講師の方々も素晴らしいし、食堂の方々も真心がこもっていてとても美味しいし、
練成を陰で支えて下さっている研修生の皆さん、受付の方々、司会の方々、本当に頭が下がります。

今回も快く参加させてくれた主人に娘に心から感謝します。ありがとうございました。