神ひとに語り給う 神示講義 教の巻
谷口雅春著
産土神と氏神 119頁
肉体を脱した人間の霊魂の世界を行政的に取り締まっているのが、産土の神様であります。俗には氏神様ということがありますが、厳密にいうと氏神様とはまた別なのであります。(略)
氏神というと、谷口なら谷口氏の祖先に当たる古代の神様のことをいうのでありまして、例えば谷口家の祖先は天兒屋根命というようなことであります。(略)
兎も角氏の祖先が守護神として吾々を守護しているのは事実であります。生長の家では「××家先祖代々親族縁族一切之霊」として祖先霊をまつりますから、その中に氏神も含まれて別に霊媒を通して、氏神が何某の命という古代の神様だというようなことを知らないでもよいということになっております。
産土神の役目に就いて 121頁
吾々を守護している神様に氏神のほかに、産土神というのがあります。この神様は霊界における知事とか、市長とかいうのにあたります。もう少し狭い範囲の産土神さまでは霊界の町長さんや区長さんにあたります。神様といいますが、霊界に於ける個性霊の神通力を得た方でありあす。日本の霊界は最もその組織が完全に整っていまして、最高神界の天照大神から各地域の産土神様、それから氏神様、それから各人の守護神というように守護の分担が整然となっております。
霊眼で見た産土神社 123頁
産土の神様というのは、産土の神社にお祀りしてあります。神社は肉眼で見るとささやかなものであっても、それは現象界の投影であって、霊眼で見ると実に立派な御殿がたっている。その神社に神格に従ってその地域にふさわしい神がお住まいになっておって、霊眼で見ると、衣冠束帯をした髯の生えた古代の何某の命といわれるような神様もあれば、中世の服装をした神様もあります。女神もあれば男の神様もあり、それは生前その方が生きておられた時代の服装をして霊眼にみせられるものだと思われます。
私たちに子供が生まれると、産土神様は、誰それの生んだあの子供の守護人には、どの祖先の霊魂をつけようかといいうような割当てをなさるわけです。子供には、生まれると直ぐ本人の霊魂の他に守護神というのが付くのです。そしてその守護神にいつも守られているのです。それで赤ん坊が“蟲笑い”をするなどと言って、誰もいないのに、空間を見て、嬉しそうな囁きかけるような顔をしているのがあるでしょう。あれは赤ん坊には守護神の姿が見えているのです。守護神が子供のお守りしながら、あやしているのです。守護神は、その子供が大人になっても、老人になっても、死ぬまで、一代のあいだ其の人間を守るべき役目を与えられてその人に常に付き添うているのであります。その守護神というのは、その人の祖先の中の優秀な霊魂が産土神の命令により、その役目に当たっているのであります。(略)
兎も角、産土神様はそういう役目の神様ですから、住所を変更したり、土地を購入したとかいうようなときには、産土の神様へ行って報告するのが当然なすべきことで新年には勿論、毎月一回は産土神様にお礼まいりをして、日々の御守護をお願いしお礼を申し上げるということにするのがよいのであります。
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