宇治別格本山には、３つの参道があります。

宇治川に面した上流の方の入口から、

宝蔵神社大拝殿までのなだらかな坂道が「上求参道」（じょうぐさんどう）です。

宝蔵神社造営の折りに新しく切り拓かれたものです。



   また、大拝殿に向かって左側、宇治川に面した下流の方の入口から、

大拝殿までの急な坂道が「金剛心参道」（こんごうしんさんどう）です。



   もとは、山王権現社（「山王権現さん」と地元の人に言われ、滝の行場があるところ）

に通ずる一千年近く前からの里道でした。



   昭和２９年、練成会が始まってからは、誰いうとなく

「思案坂」（練成会に参加しようか、帰ろうか、と初めての人が必ず思案するため）とか

「見返りの坂」（練成会に参加した人が帰路につくとき、離れがたい感情にとらわれ必ず

見返るため）と言っていました。



   昭和３５年の宝蔵神社造営のときより、広く立派な道になり、

今では昔の面影をしのぶべくもありません。



この「上求参道」「金剛心参道」は、いずれも谷口雅春先生が命名されました。



   宝蔵神社大拝殿から山を登り、

入龍宮幽斎殿に至る急な坂道を「龍宮参道」（りゅうぐうさんどう）と呼んでいます。

この参道を造成する頃は、「奥の院参道」と呼ばれていました。



   昭和４５年９月２９日、入龍宮幽斎殿上棟式のとき、

谷口雅春先生より「龍宮参道」と命名されました。